絵空事 2 [アート・文化]
乙女子
初潮の日に
乙女子は神に抱かれて
天に召されました
生まれ落ちてから
一度も目を覚ますこともなく
透き通った産着にくるまれたまま
眠りに身を任せてきたというのに
初潮の日に
生まれて初めて閉じた目を開いて
神を見た、その衝撃で
乙女子は死んだのです
おちょぼ口を開けて
乳飲み子のように頬を染めて
神に許しを請いながら
乙女子は死んだのです
産着は血に染まり
血を見た産着は発狂し
乙女子の目と口を閉ざして
神の正体を隠してしまいました
初潮の日に
乙女子は光に包まれて
神に召されたのです
2007-02-18 16:41
nice!(0)
コメント(6)
トラックバック(1)
おはようございます!!おやじです。
さすがに詩人の豊崎さんですね。
興味深く読ませて頂きました。
これからも楽しみに読ませて頂きます。
by おやじ (2007-02-20 09:05)
お便りありがとうございました。
人の心に届く詩を書きたくて、生きています。
by 豊さん (2007-02-20 09:33)
へーえ
豊さんがこんなことはじめようとは思わなかった。
乙女子はやっぱりオトメゴと読むのでしょうね。
きのとおなご、だったら笑っちゃう。
せいぜい皆さんを、俺も含めて
楽しませてくださいよ。
がんばれ。
by くだ (2007-02-22 23:43)
くださん、お便り待っていました。
ところで、あなたは誰?!
by 豊さん (2007-02-23 07:33)
わたしは誰?
こういうのは無名だからいいのですよ。
ウェブ上の話はあの世のことと同じ。
by くだ (2007-02-24 22:39)
あの世の人が読んでも
おもしろい詩が書きたいです
by 豊さん (2007-02-25 06:55)