絵空事 6 [アート・文化]
童歌
童は見た
見てはならないものを
神に似た老人が
新月の光で編み上げた一条の光を
聖母の光輪に引っ掛け
首をくくって自死するのを
童は見た
見てはならないものを
老人に似た神が
満月の光で編み上げた頼みの綱を
天使の光輪に引っ掛け
首をくくって自決するのを
童は見た
見てはならないものを
母に似た聖母が
乳をふくませながら
自分の光輪で童の
首を締めあげて殺すのを
2007-04-07 16:30
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わたしはなりたい
神に似た老人に
わたしはなりたくない
老人に似た神に
わたしを死なせて
聖母に似た母よ
美とエロスに
わたしを捧げるために
by ぎめいです (2007-04-15 18:52)
久しぶり。
童は見たり 野中のバラ てのがありましたねえ。
バラならぬ死を見てしまったってわけ。
トラウマになってしまうのかなあ、童にとっては。
でも、老人に似てようが、たとえ豚に似てようがやっぱ神さまであった方がいいですよ。
by くだ (2007-04-20 23:09)
くださんは
豚に似た神さまに
生かされて
生きていますか
豊さんは
鰯の頭に似た神さまに
生かされて
生きています
<URL>
http://toyosakida.iza.ne.jp/blog
ケータイかパソコンで
アクセスよろしくネ
by 豊さん (2007-04-21 09:56)
誰が誰に殺されたかは分かったとしても
誰に生かされいるかは、わたしゃ分からない。
鰯の頭も信心から、って成句があるんだけれど
鰯の頭に似た神様って何だろう。
自分自身へのからかいの気分がみえて
理非をこえて信じよ、という強い生かされ方ではないのが
いかにも詩人らしいですね。
by くだ (2007-04-22 21:47)
くださん、豊さんの両氏に
現代詩の「現代」に
詩人の中の「私」は
反対する
詩人とは
詩人の中の「私」を殺して
詩に生きる人のことである
詩とは
詩人の中の「詩」と「人」がいなくなった
死の世界のことである
by ぎめいです (2007-04-23 10:54)