絵空事 9 [アート・文化]
都会の思想
都会の
高層ビルの
千の窓から
千のカニが
千のハサミをふりかざし
千の首を切り落とす
都会の
高層ビルの
千のオフィスで
千の首を切られたニンゲンが
千のコンピュータの指示で
千のカニを釜ゆでにする
都会の
高層ビルの
千の窓から
千の平和の象徴が
千の戦争に反対して
千の空を飛んでいく
切り落とされた
自分の首を拾って
千の首なしニンゲンが
千の横断歩道を横切って
千のオアシスの
千の海に帰っていく
2007-07-02 06:45
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コメント(2)
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都会の思想
千の…といったら千の風を思い出すけれど、これはだいぶ違いますね。千は一種の景気づけ。首を切られたニンゲンが切ったカニを釜茹でにする。それもコンピュータの指示でと言う所がいかにも現代。切り落とされた首を抱えたニンゲンが帰っていくオアシスの海とはいかなる所なのか。首提灯という落語では、切られた自分の首を提灯代わりに提げていくという場面がある。
首を切る、は解雇の意味も含むが、ここは自然物としての人間の生命力が強く阻まれている状態と解していいのかな。
by くだ (2007-07-22 22:22)
何時も適切なコメント、ありがとうございます。
ここまで読み込んでもらえれば、いうことなしです。
by 豊さん (2007-07-23 07:20)