SSブログ

花の巻   7 [アート・文化]

  シグナル      







       



道なき道を行くと



無色透明の名無しの



花が咲いていた







天使の微笑み



と名付けてやると



花は恥じらいで赤くなった







手折ろうとしたら



花は悲鳴をあげて



自ら散ってしまった







花を弔おうとしたら



無色透明の名無しの



蝶が飛んできた







微笑みの天使



と名付けてやると



蝶は青くなって昇天した







道なき道に迷い込み



名無しの権兵衛が



惚けて黄色くなった


























nice!(0)  コメント(8)  トラックバック(7) 

nice! 0

コメント 8

kazu

今日は花の巻を読ませて頂きました。素人が理解するにはなかなか難しい詩だなあと感じましたが、その中で「花の精」がすっと私の気持ちの中に入り込んで来ました。(*^^)v
by kazu (2008-02-15 14:03) 

豊さん

kazuさん
コメント、ありがとうございます。
詩を読むのに素人も玄人もないと私はおもっています。
自分が読んで何にも感じない詩は、自分には無用の詩だと私は思っています。
by 豊さん (2008-02-15 16:20) 

豊さん

bonbonさん
コメント、ありがとうございます。
詩は読者の心を映す言葉の鏡です。
 自由で優しのはあなたの心です。あなたの心に私の詩が反応したことを、うれしく思います。
by 豊さん (2008-02-23 06:56) 

bonbon

詩を味わうのは久しぶりの人間です。
私は極端な趣味で中国古典が好きかと思えば絵本や童話が好きで・・・
でもいつも感じていました。それだけでは無い、何かがまだあるはずと
空虚を抱いていた私の肺の中にスッと入って通り抜けて
まだ胸の中を漂っています
詩ってこんなに自由で優しいものだったんですね
日頃、やれ書道だ漢詩だと
漢字ばかり並んだ堅苦しい世界を常にさまよっているので
なおのこと心に染み入りました
by bonbon (2008-02-23 12:46) 

kazu

こんにちは、豊崎義明さんと豊さんは同一ですよね。?
今日、「ふるさとの雪」にレスを入れようと思ったのですが、ログインしなければ駄目なようなのでこちらにします。
下記の詩は私が子供の頃を思い出して10年くらい前に作った詩ですが、何となく雰囲気が似ているので、駄作ですが厚かましく載せてみました。(^^ゞ



日曜日の雪は深々と降る 灰色の空から音もなく
深々深々深々と降る 木小屋も綿に包まれた
畑も小道も消えてきた どこかで雀が鳴いている
チッチチッチと鳴いている

去年の雪もそうだった 人気もなくてただ白く
雀の声だけ聞こえてた 寒くて暗い部屋の中
炭火もだんだん減ってきて 足元だんだん冷えてくる
母さんもまだ帰らない 妹とただ二人だけ
黙って見ていた白い雪
by kazu (2008-02-27 15:28) 

豊さん

kazuさん
素敵な「雪」の詩、ありがとうございます。
by 豊さん (2008-02-27 17:40) 

bonbon

こんばんわ 私は児童文学とか童話などが好きで
大人になってから盛んに新美南吉や賢治の気に入った
装丁の本を買って集めたりしていたものですから
鬼の唄、ふるさとの雪、白鳥を読んで・・・自分が読書を通していつも心を遊ばせていた世界を見たようで
あぁ懐かしいなあと心が洗われるようでした
「白鳥」が特に好きです
私は水鳥が好きです
淡々とした言葉の中に大好きな鳥への思いをめぐらせました
鳥はあんなに寒くて冷たい水の中でいるのに強いですね
静かで穏やかなたたずまいに惹かれます
by bonbon (2008-02-29 23:03) 

豊さん

bonbonさん
あたたかいコメント、ありがとうございます。
新実南吉、宮沢賢治は私も大好きです。
誰にでも親しんでもらえるような詩が書けたらいいなと思っています。
これからも、よろしくお願いします。
by 豊さん (2008-03-01 05:40) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 7

花の巻    6花の巻    8 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。