風の巻 7 [現代詩]
スーパームーン
私ごとで恐縮ですが
月が満ち欠けしなくなって
一昨日も昨日も今日も満月なんです
一昨日は三十歳で自死した息子の月命日で
昨日は妻が階段から落ちて
今日、手首の骨折で入院しました
妻は七十七歳、喜の字の祝をしたのが
一昨日の前の夜で、その日は
珍しく秋晴で、三日月でした
変わったことといったら
その日から小春日が続いてることぐらいです
私の地方では考えられない毎日です
私と妻は二人暮らしで
妻の退院まで私は一人暮らしで
その不安、寂しさ、不自由さは
人様にも世の中にも関係ないですが
この話は、私の妄想、そして真実です
ところで、明日は近さ六十八年ぶりの
『スーパームーン』で
天気予報は曇りです
これは事実です
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