絵空事 8 [アート・文化]
木の思想
新しい木の家では
鳥の親子が住んでいて
ピーチクパーチク
食事している
木の家には
木のテーブルがあり
木のベッドのある木の部屋の
木の窓から森の木が見える
木の家は
林を分け入り
木の道の突き当たりの
木の丘の上に立っている
巣立ちの季節になると
窓の木から小鳥たちが
パーチクピーチク
巣立っていく
林の中を散策し
鎮守の森の森の木で
新しい家を建て小鳥たちは
親鳥になる
古い木の家では
子育てを終えた親鳥を
ニンゲンの親子が焼き鳥にして
食事している
2007-06-02 00:23
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いってみれば太古からうち続く食物連鎖の、ごくふつうの出来事とみることもできるし、傷ましい不条理な出来事とも思えるし、
奇妙にユーモラスな風景でもあります。
この後で神様が人間を串焼きにでもしてお食べになるのだったら、
うーん、ヒトの立場からいうとあんまりそれも嬉しくないですね。
by くだ (2007-06-11 22:43)
100人の人が皆、それぞれ違った読み方をして、そのうえ100人の人の心が一つになって、何かを感じてくれる詩、そんな詩が私の理想の詩です。
by 豊さん (2007-06-13 05:22)